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精神的 不安 パニック


精神的に混乱したり、やたら不安になったら

精神的なことに苦しんでいる人に、川の話の続きです。あなたは足の着く浅瀬で、自分は溺れていると確信している人なんです。岸辺を通りかかる人達はその様子を見てあまり助けようという気にはならないのです。「溺れそうだというのは、気のせいで、大丈夫だよ。」と立去ってしまいます。でもあなたは、「ここは足も着かない深みで、このままだと、大変なことになる」と決め付けています。カウンセリングやセラピ−の人は、川に飛び込んで、同情して、感情移入してくれますが、岸に上がる方法は教えてくれず、時間が来ればまた他の溺れている人の所に行ってしまいます。私はあなたに「そこは浅瀬で決して深みではないよ」と説明して「試しに片足から降ろしてごらん、足が川底に着くはずだだよ」と試させます。それが出来たら、私はあなたの勇気と達成感を一緒に喜びます。さあ、浅瀬に立つことが出来たら、いよいよ岸に上がる準備です。私がどんなに力持ちでも、水に濡れてただ立ち尽くしているあなたを、私だけの力で岸に上げることは出来ません。私が手をさし出してもあなたは、「途中で手を離すかもしれない。足が滑るかもしれない。そうしたら、川に落ちてもっと溺れてしまうかもしれない。」せっかくここまで来たのに、何もせず楽なほうへ逃げる言い訳ばかり、並べるかもしれません。だから、私はあなたに「あなたが両手に持っている荷物には何も入っていないよ。水をたっぷり含んでいるから重いんだよ。その荷物を捨てて、私にその両手を差し出してごらん。必ずキャッチしてあげるから!」と約束します。どうぞ、あなたは通りすがりののふりをして、そっと私に声をかけて下さい。きっと「来てよかった」と思いますよ。

パニック発作

人間は初めて遭遇するものに対して、大変な恐怖を抱くのは当然です。息が出来ず、目の前が真っ暗になり、心臓は壊れんばかりに、ドキドキと暴走します。昔は心臓神経症と言われ、救急車で運ばれて医者の顔を見ると治って帰ってくるという。不思議な病気でした。今は脳内伝達物質セロトニンの一時的な異常という事が解ってきました。脳は凄いもので、あまり長く異常事態が続くと、安全装置が働いて元に戻ります。(それが約20分)「20分すれば回復する」と思うのと、「永遠に続くかもしれない20分」では雲泥の差です。ただ闇雲に「大丈夫」と慰めるより、病気の性質を理解すれば、どれだけ楽になることか。人は誰でも嫌な思いをしたり、それ以上のトラウマで苦手な物があるはずです。最初のうちは、その原因がはっきりしていたのに、時を経て年月が経てば、無意識の中で結び目がもう解らなくなってしまった、正体不明の巨大な不安の塊のようになってしまいます。それは連想ゲ−ムのように突然予告もなく自分の意思と関係なく襲ってきます。忘れようと努力しても、脳はなかなか忘れさせてはくれません。でも安心して下さい。方法はあります。「上書き保存です」脳は記憶を都合の良いように書き換えます。それを利用するのです。例えば飛行機が大の苦手な男がいるとしましょう。仕事なので乗らないわけにはいかず、人知れず冷や汗で震えながら、いつも飛行機に乗っていたのですが、ある時きれいなスチュア−デスと話が合い、メ−ルアドレスの交換をしたとしましょう。その男は飛行機が苦手という事は何処かに「すっ飛んで」しまいました。そうなんです、いい思いを脳にさせる事で「上書き保存」されるのです。もうひとつ脳の優先順位の話をしましょう。例えばいつも腰が痛いと言っている腰痛持ちのおばあさんが、韓流スタ−の「ヨン様」がホテルから出てくるのに遭遇したとしましょう。寒い沿道で何時間も待っている時は腰の痛みはありません。脳は優先順位最優先のことに集中され夢中になれば、それ以下の事は、一時忘れるのです。だから「ヨン様」が通り過ぎてしまうと、また腰が痛み出すのです。歩くのもおぼつかない年老いた歌舞伎役者が舞台に立てばシャキッとするのと似ています。脳の性質をうまく利用したいものですね。

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